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決戦に臨むジンクスIV

ELSとの決戦では主力であるジンクスIVも重装備が施されて出撃することになりました。肩のスラスターには用途を推力に限定された大型GNコンデンサーが装着され、擬似GNドライヴの出力をより多く武装に割り当てることで攻撃力が高められています。また、指揮官機などはGNフィールド発生装置を内蔵した大型GNシールドを両肩に装備するなど、ELSとの接触を避けるための対策が図られています。中でも特殊な装備で出撃していたのがアンドレイ機で、ジンクスIIの時期に開発されたGNバスターソードを大型GNシールドの代わりに左肩に装着していました。試験運用後、格納庫の奥で眠っていたものを引っ張り出してきたものであり、GNバスターソードはGNフィールド発生装置としての機能も持っていることから、防御力を維持しながらも攻撃力を高めるために選択したのでしょう。GNバスターソードと同時期に開発されたジンクス用の装備には大型のGNキャノンもありますが、この戦いにおいて装備して出撃したという機体の記録はありません。ELSに対してはビーム攻撃が有効であることから用いられてもおかしくはなかったはずですが、ロングバレルのビームライフルであれば十分な威力を持つこと、GNキャノンは狙撃用のカメラを備えた特殊な頭部とセットで開発されていたことなどから、決戦においてあえて使用を試みるパイロットはいなかったものと思われます。

対ELS用の武装として有用であるように思えるものの、連邦軍が用いることが無かった武装としては、ガデッサが装備していたGNメガランチャーが挙げられます。ジンクスIVやGNZシリーズを新規に量産することは困難であるものの、GNメガランチャーだけならば「ソレスタルビーイング」に残されているラインを使えば短期間で製造することが可能で、MSと比較すればコストも格段に低く抑えられます。また、大型のGNコンデンサーを外付けすることが出来るため、限られた発射回数ならば旧世代機でも使用することは可能です。最大までチャージすれば艦船をも一撃で破壊し得るGNメガランチャーを大量生産し、MS部隊に携行させて斉射していたならば、大きな戦果を上げることができていたのではないでしょうか。ガガさえも動員した連邦軍であれば、GNメガランチャーの運用についても検討されたものと思われますが、おそらく膨大な数が必要とされた対艦GNミサイルの生産が優先されたのでしょう。もし連邦軍がGNミサイルではなく大量のビーム兵器を量産することを選択していたならば、いずれ圧倒されることは変わらないとしても、それまでの時間には多少の差が生じていたかもしれません。
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