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地球連邦軍の総戦力

地球へ迫りくるELSを迎撃するため、地球連邦軍はその総力を結集することとなりました。しかし公式設定資料によれば、集結した戦力は艦船48隻、MSは120機で、MSの1/3は旧世代機であったとされています。艦船の数は妥当であるとしても、120機というMSの数については、少なすぎるのではないかと疑問を抱かざるを得ません。艦船の内訳は、ナイル級大型戦艦が2隻、ヴォルガ級航宙巡洋艦が11隻、バイカル級航宙巡洋艦が8隻、ヴァージニア級輸送艦が11隻、ラオホゥ級輸送艦が12隻、ウラル級大型輸送艦が3隻となっています。ナイル級のMSの搭載可能数は22機であり、搭載可能数が6機であるバイカル級を改装したヴォルガ級は、少なくとも10機以上を搭載することができるでしょう。つまり輸送艦を除いた艦船だけでもMSの搭載可能総数は200機を越えていることになります。120機という数字を額面通りに受け取るならば、戦闘艦の約半数はMSを搭載せずに出撃し、輸送艦に至ってはMSを全く搭載していなかったということになっていまいます。

主力である擬似GNドライヴ搭載型MSの数がわずか80機程度のみであるというのも、あまりにも頼りなく思えます。しかしこの数字に関しては、原因が明らかであるため不自然とは言えません。地球連邦軍において擬似GNドライヴ搭載型MSの配備がいまだ十分ではなかった時期とされるCBとアロウズとの戦いでは、控えめに見積もっても数百機の擬似GNドライヴ搭載型MSが失われました。そして戦後はアロウズのスキャンダルを受けた軍縮の流れと予算の縮小によってMSの新規増産が停滞したため、連邦軍が保有する擬似GNドライヴ搭載型MSの数が多いわけがないのです。動員された旧世代機が数十機だけというのも、理由は考えられなくはありません。旧世代機ではあっても、大型のGNコンデンサを搭載したビームライフルやGNミサイルを装備すれば十分に火力として機能するでしょう。しかし擬似GNドライヴ搭載型MSでさえ対応が困難であるELSの機動力に旧世代機が対応できるわけもなく、貴重なパイロットを無為に失うだけとなることがわかり切っていたことから、機体数は潤沢であっても、旧世代機の配備はごく限定された数となったのだと思われます。
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