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劇場版 機動戦士ガンダム00 Part.10

木星から出現したELSの進行を阻止するために派遣された連邦軍の部隊は、火星宙域に到着後まもなく、ELSとの激しい戦闘を開始しました。ガデラーザに搭乗するデカルトが独断で戦端を開いたようにも見えますが、いずれにせよ連邦軍にはELSに対して攻撃以外の対応手段は無く、戦闘を避けることは不可能だったでしょう。ガデラーザはその圧倒的火力によってELSを蹂躙するものの、物量の差によって徐々に押されてしまいます。そして後方に控えていた艦隊にもELSは襲いかかり、MS部隊、艦もろともにELSに取り込まれ全滅してしまうこととなります。連邦軍はELSとの直接の交戦は今回が初めてであり、その予想以上の速度に対応仕切れなかったのかもしれません。また、艦隊を守るMS部隊は最新のジンクスIVのみで編成されていたものの、練度不足から性能を引き出し切れていなかったとも考えられます。守備を第一に考えるならば、ガデラーザは単独で突出することなく、MS部隊と連携してELSに対して持久戦を挑むべきでした。後方からグラハム率いる援軍が向かっていることは連絡されていたはずで、さらにはCBもまもなく到着していました。戦闘が開始されるのがあと少し遅ければ、あるいはデカルトがより慎重に戦っていたならば、部隊は全滅を避けられたかもしれません。

艦隊がELSによって取り込まれたことを知ったデカルトは、やむなく艦もろともにELSを撃破することを選択します。この際ガデラーザは主砲のGNブラスターを使用しているものの、その出力はエウロパを破壊した時と比較すればはるかに小さく、艦の機関部のみを打ち抜き爆発させることを狙っていました。これは艦隊が全滅したことにより、ガデラーザは単独で地球に帰還せねばならず、粒子を節約しなければならなかったためです。同じ理由からトランザムの使用も許されず、孤立無援となったガデラーザは徐々に追い詰められ、ついには隙を突かれて大型のELSに取りつかれてしまうこととなります。ガデラーザは機動力こそすさまじいものの、その巨体から運動性はさほど高くありません。また、この戦闘においてデカルトは、外部からの脳量子波を遮断するノーマルスーツを着用していました。そうしなければ刹那と同様にまともにELSとの戦闘を行うことができなかったためですが、これによってイノベイターの超感覚も一部封じられることとなり、大型ELSの接近を感知することができなかったとも考えられます。
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